2020年度用の年賀状イラストのメイキング(後編)

前回前回までに、着色する前の下地を敷くところまで やりましたので…

相変わらず喫茶で執筆
●相変わらず喫茶で執筆●


今回はコレに、ガシガシと色を塗ってまいります。



着色をする


ひたすら塗りたくる
●ひたすら塗りたくる●

「にじみ縁水彩」というツールを使って、グリグリグリグリ塗りたくります。

ワンクリックで塗るツールより こうやって手作業で塗ったほうがアナログ的な塗りムラが残るので、わざわざ手間ですが好みで こうしております。

こういうところは、完全に人それぞれ ですね。

塗り終えたチーズ
●塗り終えたチーズ●

とりあえずチーズ部分を塗ったんですが…


…ちょっと濃すぎる気が するかな…

むしろ下地のままのほうが いいような…


…でも、それじゃあ元も子も ありませんので ですね…

ちょっと薄くしてみた
●ちょっと薄くしてみた●

後々 影を付けて濃くなることも考えて、比較的 薄めの色に変えました。

レイヤーとして独立していれば色の変更が容易なのは、デジタルならではのメリットですね。

ネズミを塗る
●ネズミを塗る●

今度は今回の主役とも いうべきネズミさん達を塗っていきます。

ねずみ色、そして地肌部分はピンクで…

ネズミ達を塗り終えた
●ネズミ達を塗り終えた●

そして、周辺のパーツ類も塗って、チーズエリアは着色は完了です。周辺のパーツというのは、銀紙包みと室内照明用の豆電球ですね。

一応 室内という設定なので、照明を付けたのです。

七福神を塗る
●七福神を塗る●

今度は後ろの七福神の皆さんを着色。

コチラのほうは もう既存のデザインなので、てめえで描いた過去の絵を見ながら単純に塗っていくだけですね。

七福神も完了
●七福神も完了●

ちょっと気になったのが…白目部分が やや黄色すぎたかな…?

特に弁天さんなんかは肌の色が一番白いので、白目の黄ばみのほうが目立つような気もするけども…


…まぁいいか、このままコレで…

完成まで もってくと案外気に ならなくなるものです。結構 例年そういうパターンなので…

影を塗っていく


チーズの影を塗っていく
●チーズの影を塗っていく●

お次は影を、上から影用のレイヤーを用意して重ね塗りしていきます。

まずはチーズから。やはり引き続き「にじみ縁水彩」で ひたすら塗りたくるまでです。

チーズもネズミと同じくらい今回の主役なので、影の色も数段階にしたりして他よりも手厚い扱いを…

塗り終えたチーズの影
●塗り終えたチーズの影●

電灯の位置も考慮すると、こんな感じかなー、と…

室内の中央部分が照らされていて、外側が影に なるイメージですかね。


…残るは「2020」の部分。後から別に影を塗ろうと思って、別途にレイヤーを分けております。当然、デザインにおける要の部分なので、目立つように塗らないと…

こんがり焼き上がった
●こんがり焼き上がった●

グラデーション塗りにして、やや目立つようにしてみました。2020だけじゃなく、周りにも少しグラデーションを…

美味そうに…見えますかね?このチーズの色で…

銀紙、完了
●銀紙、完了●

銀紙の影も、こんな感じで塗り重ねまして…

…なんか、色的に あんまり銀紙っぽく ないですけど…まぁ、別に銀に固執する必要もないので…何の紙でも良しと しましょう。

ネズミ達の影を着色
●ネズミ達の影を着色●

今度はネズミさん達の影ですね。

ネズミさん達は ねずみ色とピンク色のツートンカラーのため、茶色の影1色で まとめて塗っちゃいます。

当然ながら このままの色のワケには いかないので、この茶色の影を塗ったレイヤーのブレンドの設定をいじくって…

いじくった結果
●いじくった結果●

こんな感じでしょうかね…ブレンドモードを「乗算」にして、透明度を30%あたりにしときました。

その他、照明のスイッチの影も…こちらは別途、スイッチの色をベースにした濃い色をブレンド等は特に いじらずに塗っております。

そして奥の人達も
●そして奥の人達も●

七福神の皆さんにも影を…

奥のほうが暗くて出方を抑える立場なので、あえて黒っぽい影1色で全部 塗って…

影塗り完了
●影塗り完了●

そして、レイヤーのブレンドモードをいじくって…あと、やっぱり もうちょっと黒じゃなくて赤茶色っぽい影色にのほうが いいと思ったので、色を変えました。

そして奥の人達も
●そして奥の人達も●

奥の人達は一応 手前の大黒さん、その少し後ろにいる弁天さん、そして 残りの最奥の皆さんと、3段階に分かれているので、色でも それを立体的に見せようかと…

弁天さんと、最奥の人達を濃い茶色で一気にブワーっと塗りたくりまして…

奥行が立体的に…
●奥行が立体的に…●

で、ブレンドモードを「リニアライト」に…構造の理屈は わかりませんが、とにかく こうすると ちょうどイメージ通りの感じになりました。

んでもって透明度の濃さを、奥へ行くほど濃くすれば…


こんな感じで、どうでしょう。奥行の立体感が色の濃さで出せましたかね?


これで影の要素は、完了です。

仕上げのハイライトとか


光の色をちょい塗り
●光の色をちょい塗り●

ここまで来たら あと もう少し…最後に光の照かりを付けます。主に目とか、ツルっとした部分にツルさ加減とか距離感によって塗っていく形です。

地味ながら、アクセント的には必要不可欠な部分だと思いますね。

電球も光らせる
●電球も光らせる●

イラストにおいて、こういう光ってる部分って特別感があって個人的に好きです。

セオリーとしては、エアブラシ的なツールを使って周辺を光色でスプレーして、中央部を白でスプレーすれば それっぽく見えるかと…

こんな感じに
●こんな感じに●

光源である電球が そんなに大きくないので、光の照り方が少し控えめな雰囲気で…このイラスト的には、そういうイメージでいいんだと思います。

こんな感じに
●こんな感じに●

あとはチーズエリアを より際立たせるべく、チーズ輪郭をちょっと光に近い色で ぼやかしておきます。

着色する前に敷いた下地をベースに「ガウスぼかし」というフィルター機能を使って、輪郭をジワ~っと染みさせるように ぼやかしてみます。

よく見ると ぼけてる
●よく見ると ぼけてる●

…わかりますかね?チーズとかネズミさんとかの輪郭が、なんとなくボヤ~っと光ってる感じに なってるのが…

あんまり目立ちすぎてもアレだけど、無いよりは あったほうが良さげという…なんとも微妙な、地味of地味なアクセントですけどね…

チーズの投球
●チーズの投球●

最後にコレ!

せっかくチーズを投げているんですから、このアクションは少し目立つように光跡を残しておきます。そうじゃないと「この塊は何?」という感じに なっちゃいますしね。


しかし、母には これでも「この塊は何?」と言われたので…


僕には まだまだ精進が足りないと…そういうこと でしょうね…

できあがり
●できあがり●


…はい、と いうわけで…

これで、完成で ございます。(一応 売り物だったので「サンプル」と入れました)


いやはや、こんな くそ細かいイラストのメイキングにお付き合い下さいまして、ホントお疲れ様で ございました。

ドーナツと共に執筆完了
●ドーナツと共に執筆完了●

ちなみにですが この年賀状、実際 販売もしたり しましたが…どうなんでしょう?買って下さった方とか、この世に おりますでしょうかねぇ…?

現時点では売り上げが どのくらいか(ていうか売り上げというモノがマジで あったのか)まだ わかってないんですが、もしお買い上げ頂いた方が いらっしゃいましたら、どうも ありがとうございました。

来年も飽きない限りは趣味本位で描こうかなーと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。


Mr.よっしい
Mr.よっしい
その後、一応 駄菓子屋でなら贅沢できる売り上げを確認できました。ともあれ、どうも お買い上げ ありがとうございました。
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