東武東上線写真集2009年~2020年頃

●東武東上線を走る東急東横線の車両●
おそらく僕を含めた一部の東上線ユーザー以外の人には、全くもって退屈な記事に なるでしょうが…
前回に引き続き、今回も撮りためてきた東武東上線の写真を ひたすら放出していきたいと思います。
前回は2000年~2008年頃までの様子を綴ったので、今回は2009年頃~現在(2020年頃)までの様子をお届けしようかと…
しょうがないのです。地元以外に身動きが できない このご時世でしたから…地元を改めて見直す機会と いうことで…
しかも今回は さらにマニアックな方面に追及していくことに なると思われますので、また ひとつ ご了承を…ハイ。
2009年~2011年頃

●2011年の車両基地イベントにて●
東上線マニア的には、2011年に“最後の東武顔”こと8111号編成が現役引退したことが結構 大きいトピックスと なりました。一番左側にいる見るからに一番古いやつが それです。
一時期は「東武線には この顔の電車しか走ってないよ お母さん!」とまで言われた東武顔と呼ばれるマスクの車両なんですが、気が付けば この8111号という番号の編成が その顔が残されている最後の1本…
東武を象徴する顔だっただけに、いざ無くなると なると感慨深いものが あったのですよ…
…まぁ、“鉄”じゃない人には至って どーでもいい事なんでしょうけど、先日この車両が抱き枕に なったことからも やはり人気の高い個体なんだと いうのは窺えると思われます。

●30000系がやってきた●
古い車両が なくなる一方で、この頃は車両の世代交代は どんどん進められていた時期でして…
古い8000系車両を淘汰する代わりに、同じ東武のスカイツリーラインのほうから30000系という車両が どんどん東上線に呼び寄せられて来ました。
スカイツリーラインのほうでは ちょっと諸事情があってイマイチ性能を持て余して使われていた感じもあり、それなら通勤の最前線である池袋を有する東上線に…みたいな感じでしょうかね。
90年代後半頃に作られた車両なので新車では ないんですが、実は走行スペック的には近年登場の新型車両よりも出力が上だったりと東上線的には頼もしい戦力です。日本のモノ作りって割と そういう所あります。コスパ度外視だった20世紀製のほうが高性能だったりとか…
ファン的には、まさか この30000系が東上線を走る事に なるとは…と結構 話題になったりしました。

●男衾駅の駅舎●
これは完全に わたくし事なんですが、わたくし、この2011年頃に東上線の全駅を立ち寄ってみようと いうのを やったりしました。
ごちゃついた商店街の東京・板橋区界隈から森越え山越えの埼玉・寄居町方面まで、1つの路線で趣が異なるのが改めて面白いなぁと…
ちなみに写真の「男衾」駅は、「おぶすま」と読みます。
東上線一の難読駅ですが、字力のインパクトが強いせいか一度 覚えると忘れられない駅です。
実は映画の舞台にも使われたことが あるんですよね、この駅って…
●映画「鬼畜」予告編●
70年代頃の男衾駅~川越市駅あたりまでの東上線の映像が見れる、ある意味貴重なアーカイヴ。
ちなみに映画本編は結構キツイです。

●男衾駅の古い看板●
また、この頃は ちょうど駅の看板類のデザイン変更も進められていた時期だったようで…
男衾駅では たまたま古い看板がポイっと どけられたのが残っておりました。
なお、この男衾駅に関しては数年前に駅舎自体も新しく建て替えられているようです。
写真の頃は まだボットン便所すら残っていたんですけどね…

●「一本松」駅の駅標板●
駅標板のデザインに関しても、以前までは こんな感じのやつが各駅の天井に ぶら下がっていたんですが…

●「森林公園」駅の駅標板●
この頃あたりから こんな感じの地面に設置されているタイプに順次 切り替えられて おりましたね。
“省エネデザイン”と いうやつ だそうで、照明が従来の蛍光灯からLEDになってるあたりが省エネ…ってこと なんでしょうかね?
2012年

●液晶案内機●
この頃には すでに割とフツーの装備と なってきていた この液晶の案内画面ですが…
東上線でも ようやっと この頃に なって コレを搭載した車両が導入されたのが、ファンの間でも即座に話題に なったりしました。なにしろ“ようやっと”でしたから…
…まぁ事情は わからなくも ないんですよね。そんなウハウハに儲かってるわけでは ないのに むやみに新しいだけのトレンドをホイそれと導入できるかよ!って話で…
東武は結構 慎重な社風なんだと思います。

●帰ってきた8111号編成●
2011年に東上線の現役から引退した8111号編成ですが東武的にも保存の機運が高まったようで、スカイツリーライン方面のほうで色々お色直しを行なって この年の車両基地イベントの際に1日限定で久々に東上線に帰ってきました。
東上線ファン的には「俺たちの8111号が帰ってきたぞ!」みたいな盛り上がりが あったと思います。

●車内の製造標板●
在籍扱いが ちょっと特殊で、鉄道遺産の保存を主業務とする「東武博物館」が動態保存すると いう位置づけのようで…
要は博物館所有の展示物で ありながらも、客を乗せて営業路線も走れる状態を維持している ということですかね。
車体の色が1963年当初の昔の色に戻されたのも、動態保存という趣旨からだと思われます。

●2012年の車両基地イベントにて●
また この翌年には東上線の行き先に さらなる改正が控えている予定だったので、その準備と いうことで東急東横線の5050系と いう車両も車庫に並べられて おりまして…
普段は あり得ない車両の共演が見られるのが、車両基地イベントの楽しみで ございます。

●とある個所が付け足された駅標板●
もうひとつ細かいところでは、この頃「駅ナンバリング」というのが鉄道業界的に導入され始めた時期でして…
例えば外国人観光客の方々とかにも わかりやすく、各駅に番号を附番して区別しようと いう試みですね。
と いうわけで東上線の各駅にも「TJ〇〇」というナンバーが附番されることになり、各駅の駅標板にも 番号が付け足されていったみたいです。
2013年

●東武東上線に東急東横線●
この年から間に地下鉄への直通を介して東急東横線にも繋がり、東上線から神奈川県の横浜方面にも行けるように なりました。
首都圏の路線の中でも お高いイメージのある東横線と、首都圏の路線の中でもダサさに定評のある東上線が繋がってしまうとは…
…こんな まるで、中学生が遊びで思いつくような運行経路が現実に なってしまうとは…
…正直 感想を申し上げますと利便性よりもネタ性が強い乗り入れでは なかろうかと、僕は今でも ちょっと思っております。
鉄道趣味的には そりゃワクワクする繋がりですけどね…ただ、実用的には ちょっと…
だって、一度行けば もう いいですしねぇ…埼玉に しても神奈川に しても…
…いや、もしかすると神奈川の人のほうは埼玉には一度すらも行かなくても いいと思ってる可能性も あり得ると思いますし…

●2013年の車両基地イベント●
それは ともかく この年も前年に続いて、みんな大好き8111号編成を迎え入れてのファン待望の車両基地イベントが開催されました。
この年は東横線と繋がったことと関連して、一番右にいる東横線の黄色い特別仕様車との並びの共演が目玉でして…
やっぱり、なんだかんだ言って神奈川様から いらっしゃる東横様と繋がったことはファン的には盛り上がるトピックスでは あったのです、ハイ。

●10030系ビフォーアフター●
古い車両の後継として導入された10000系車両も気が付いてみたら もう20年以上の年月が流れていると いうことで、この車両も この頃から順次リフォームがなされ始めまして…
右がビフォーで、左がアフターですね。
よくよく見れば、表示器がデジタル化してるか否かで区別が付くかと思われます。
で、当然 車内もリフォームされておりまして…

●新たに取り付けられた液晶●
まぁそりゃ、車内の液晶案内機に憧れてたところは あったと思いますよ。
他社線では どんどん普及していっているのに、東上線には なかなか付かねえなぁーって…
事情も わかりますよ、懐事情からして そんなバンバンと液晶画面を取り付けられる東武じゃないってことも…
…その苦肉から編み出されたアイデアでしょうか、まさか こんな大きさを切り詰めた横長コスパ液晶が出てくるとは…
初めてコレを見たとき、僕は思わず吹きました。そう来たか!と…
…色々 考えられているんですねぇ、鉄道業界のパーツも…

●また変わった駅標板●
1、2年前に新しいやつに なったばかりの駅標板ですが お気付きでしょうか、前年までの違いに…
…いつの間にか、漢字表記のモノに交換されておりました。
何で また急に変えたのかは、わかりません。スカイツリーラインとかも含めた東武全体の流れかと思いきや、あっちのほうは平仮名のままだし…
東武に しては、東上線に しては たった1年で交換しちゃうとは珍しくコストの かけ方が荒い一件だと思いました。
2014年

●100周年記念ヘッドマーク●
この年も もはや恒例となった みんな楽しみ車両基地イベントが開催されたわけなんですが…
この年は なんと言っても東上線が100周年と いうのが一番のトピックスでした。

●8111号編成 最後の池袋での顔出し●
もはや毎年 恒例となった8111号編成の里帰りですが、次年度には東上線は新システムを導入する関係で古い車両は入線が できなくなってしまうとの事で…
この2014年のイベントが8111号車の里帰りを見れる最後の機会と なったのでした。
写真に他の人の手や頭が どーしても入ってしまった事からも見れるように、撮影競争率も 例年より高かった気がします。

●2014年の車両基地イベント●
実際、この次の年からは東上線では無料で入れる車両基地イベントが現在まで開催されておりませんので…
東上線ファン的には、車両の世代交代や運行体系の大変化を伴った この2014年までの数年間が近年の中ではピークだったなぁと感じております。
2015年~2018年

●最初で最後の3色団子編成●
上記でもチラっと述べましたが この年から東上線に新システムが導入される関係で、古い車両がローカル区間を除いて撤退と いうことに なりました。
50年近く沿線を走り続けた この8000系車両、最後に歴代の3色を連ねた列車が1往復だけ走ったのが粋なファンサービスだったと思います。

●幸せの青い電車●
そして この年から主にTJライナーに使われている50090系車両1本がラッピングされて、しばらくの期間 青い電車として活躍することと なりました。
大昔こういう色をした特急車両が東上線を走っていたらしく、その再現だそうです。

●8000系の色違い大集合●
最前線での運用を退き、ローカル区間専門と なった8000系車両も、遊び心からか塗色がバリエーション豊かに なりました。
不思議と どの色も それなりに似合っちゃうのが8000系車両の不思議なところです。

●ももいろクローバー駅Z●
この頃からの東上線は有料のツアーイベントは あったりするものの、無料開放の車両基地イベントみたいなものは なくて…
その代わりに色々なモノとコラボしたりヘッドマークを飾ったりとか、そういうカタチで催しを実施する事が多くなってきましたね。

●ホームドア設置工事中●
また この頃から安全面の促進と いうことで、東上線にも主要駅からホームドアなるものの設置が され始めました。
写真は たまたま終電間際に見かけた準備工事の様子で、運行が終わってから始発までに ちょこちょことホーム地面を ぶっ壊しては作ると いう工事を進めていくんですね…
…こんなにホーム壊しちゃって…もし なんらか失敗して始発までに間に合わなかったら どーすんだ、と思うと…僕なんかは考えただけでストレスでお腹が痛くなるような仕事ですが…

●設置されたホームドア●
そんなわけで たかがホームのフェンスですが、大変なコストが かかっているのが伺えますね…
どうも ごくろうさまで ございます、ホントに。
2019年~現在

●青い列車の終了●
2015年から走らせていた青い車体の列車ですが、運行を終了するという事で…
ちょうど そのラッピングをベリベリと剥がしている所を目撃しました。
個人的には1本くらい、青いまま続行でも全然いいと思うんですけども…何か商権的な理由とかでも あるんでしょうかねぇ…

●川越特急の登場●
そして、今度は川越をモチーフとしたラッピングに模様替えが なされました。
「川越特急」という列車種別が できたので、それをアピールするための施策の一つなんでしょうね。そもそも この「川越特急」自体が、東上線にできる ささやかな川越アピールみたい なんですが…
2020年のオリンピックでは川越のゴルフ場が会場になるほか それに伴う小江戸観光効果も期待されると いうことで…

●川越駅の改札口も少し凝る●
そしてコレが つい先日に撮った川越駅の改札口。
改札口も、川越特急の仕様に合わせた装飾に なったみたいです。
…まぁ言わずもがな今現在の こんな事態は誰もが予想していなかった2020年なんですが、装飾は一応 予定通りに着工されたのが逆に泣かせます…
…まぁでも川越観光は今回だけのもの じゃなくて、今後も恒久的に使えますしね。

●こうして東上線は今日も走る●
と いうことで、地元にいる以外 何にも やりようが ないことから書いた、苦肉の東上線特集でしたが…
結局 書き始めたら僕のウザいマニア心が止まらなくなってしまい、結構 長めの記事と なってしまいました…
一般読者様には非常に怠惰で退屈な記事を申し訳ないです。そもそも東上線自体が華を咲かせるには なかなか難しい題材だったので…
…要は地味だと、東上線は。本日は それだけ覚えて帰ってもらえれば幸いで ございます。
地味だけど、そんな東上線が僕は好きです。ハイ。
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